フィレンツェの時をまとう ― Firenze in Translation




浅野さんが最初にまとった「MATTUTINO(マットゥティーノ)」は、夜明けの5時。黄金の朝陽がフィレンツェの丘に差し込み、街が静かに目覚めていく──その瞬間から着想を得た香りです。
「まとった瞬間の第一印象は、普段好んで着けている香りと近いので、率直に“自分らしいな”と思いました。ウッディで落ち着きがありながら、強すぎず、心を穏やかにしてくれる。そしてシトラスのフレッシュさが加わることで、朝の始まりに心地よく寄り添ってくれます。ボトルラベルのイエローも、見るだけでエネルギーを与えてくれるように感じられて気に入りました」と語ります。
こうした言葉からもわかるように、「マットゥティーノ」は、一日の始まりを心地よく導く香りです。朝の光の清らかさと、始まりを告げる静けさをまといながら、小さな高揚感をもたらしてくれる。爽やかさの奥に潜むウッディの安定感が心を整え、まとうことそのものが“朝のリチュアル(儀式)”のように作用します。




浅野さんのモーニングルーティンは、ポッドキャストを聴きながらストレッチをし、コーヒーを片手に心を整えることから始まります。「たまに音楽を流すこともありますが、朝は声を聞いている方が落ち着くんです。視聴する番組は、その時々で関心のあるテーマによって選んでいます」そんなリラックスした時間に、「マットゥティーノ」は自然に溶け込み、ポジティブな気持ちを引き出してくれるといいます。
中学生のときに初めて香水を手にして以来、香りは浅野さんにとって身近な存在です。「なくても困るわけではないけど、確実にあった方がいいですね」。香りの種類を次々に試すよりも、気に入ったものを長く愛用するスタイルで、春夏はフレッシュで甘さ残らない香り、秋冬は少し甘めでウッディな香りを選ぶのが定番だそうです。「今回の撮影のように、時間帯やシーンに合わせて香りをスイッチする体験は新鮮でした。香りは気持ちの切り替えを促す効果がありますね」と話します。
「トップノートからラストノートにかけて、まるで何も着けていないように、自分に自然になじんでいく。そのフィット感がとても心地よかったです」。




夕暮れの17時。日が落ち、広場に静かな影が差し込み、街が昼から夜へと装いを変える──その移ろいを映し出すのが「INTRIGO(イントリーゴ)」です。“惹きつけてやまない謎めいた魅力”をテーマに、非日常へと誘う意外性を秘めた香りです。
「香りをかいだ瞬間、ニューヨークで過ごしていた頃の知人の顔が浮かんだんです。2016年から2023年までニューヨークを拠点にモデル活動をしていましたが、そのときによく会っていた人の印象にぴったりでした。香りって、瞬時に記憶や感情を呼び起こしてくれるんですよね」と振り返ります。
単なる夕方ではなく、夜が始まる前の、密やかな高揚感にインスパイアされた「イントリーゴ」。トスカーナレザーの深みをベースに、繊細なローズのアロマが柔らかなニュアンスを添えるウッディフローラルの香りは、まとう人を物語の主人公へと導き、新しい夜の幕開けを演出します。
浅野さんにとって「イントリーゴ」は、“新しい自分を発見させてくれる香り”。「『マットゥティーノ』が自然に自分になじむ香りだとしたら、『イントリーゴ』は少し意外性のある“都会的”な香り。普段とは違う一面を演出したいときにまといたいと思いました。例えば、大切な人に会う夜や、気持ちを高めたいパーティシーンなど。トップノートは力強いですが、時間とともに自分にふわりとなじんでいく過程も心地よいです」
この日の撮影でキレイめな白シャツを選んだのも、「イントリーゴ」のイメージに導かれたからだといいます。「朝や外出前、香りはシャワーを浴びた直後につけることが多いです。だから無意識ですが、香りは普段のスタイリングの選び方にも自然に影響しているのかもしれません」
かつてニューヨークに渡ったときは、入国検査で香水一式を没収され、やむを得ずすべて買い直した経験があるそうです。「結局、それまで愛用していたものと同じテイストを選んだのですが、それでも香りを変えることで、生活の中にちょっとした新しい自分を見つけられる。それも香りの魅力ですね」と微笑みます。




モデル。2013年にマクドナルドの広告でデビュー後、『ポパイ』『メンズノンノ』など多数の雑誌に出演。2014年には「3.1 PHILLIP LIM」の日本撮影キャンペーン”Sonomama”に参加。2015年にニューヨークのモデルエージェンシーと契約し、ドバイや、NYファッションウィークでランウェイショーに出演。2016年からニューヨークを拠点に、「GIVENCHY」「COACH」「BANANA REPUBLIC」「CALVIN KLEIN」などのキャンペーンに出演。2023年7月より東京に拠点を移し、活動を続けている。


「マットゥティーノ」は、夜明けの5時の情景から着想を得たオードパルファム。スパイシー、シトラス、ウッディが織り成す鮮やかなブレンドは、モーニングルーティンのリズムのように軽やかに響きます。サンダルウッドとムスクが深みを与え、カルダモン、ブラックペッパー、ジンジャーがアクセントとして華やかさを添える。光に導かれるように心を解き放ち、新しい一日を迎える喜びを香りで表現しています。
100ml: 31,900円 40ml: 15,400円 15ml: 8,800円


「イントリーゴ」は、夕暮れの17時、広場に影が落ち始める神秘的なひとときから着想を得たオードパルファム。トスカーナレザーの深みをベースに、繊細なローズのアロマが柔らかさを添えるウッディフローラルノートです。さらに、ウードとインセンスが奥行きと神秘的な余韻を残し、日常から非日常へと誘います。都会的で意外性のある表情を持ち、特別なシーンや新しい自分を演出したいときにもふさわしい香りです。
100ml: 31,900円 40ml: 15,400円 15ml: 8,800円


INTERVIEW & TEXT MAKIKO AWATA










